2015年9月20日日曜日

ターシャ・テューダー

先日、何の気なしにテレビをつけていたら見たようなお婆さんが・・んガッ!NHKの再放送番組でターシャ・テューダーを放映しているではありませんか。最初の方を見落としてしまいましたが、実はその後も彼女の特集番組を数日にかけて放送するとのこと。慌ててビデオをセットしてしまいました。
ターシャ・テューダーさんはアメリカの造園家で、絵本作家でもあります。自分の趣味とは無関係ですが、絵を始めてからそのモチーフ探しに本屋さんを漁っていて偶然に彼女の写真集に出会いました。
その表情や身に着けている衣服、生活の場であるコーギーハウスは昔ながらの伝統を守った古いイギリスの農家のよう。そこにいるターシャさんは素敵なおばあさんというか言い方は悪いけれど魔法使いのおばあさんと言った方がいいかもしれないほどのオーラを放っていたのです。
その本をめくっていくと暗い納屋の入り口で花束を抱えたターシャさんの写真が・・・その一枚の写真にほれ込んであれもこれもと数冊の本を買い込みました。

絵を始めたころ、何度かユリの花を描く機会があって描いているうちにゆっくりとそのユリは萎れていくのだけれどなんとか描き切った後に放置されたユリが黄味がかり、やがて茶色に近い色に変わっていくその過程を見ていると、その萎れかかったユリの中にも絵の具で出すことが難しいほど綺麗な色に変わっていくのだなぁと不思議な気持ちになったことがあります。
人、みな老いるけれど綺麗に老いることってとても難しい。ターシャさんを見ているとこんなおばあさんみたいになりたいもんだと思いますね。


飲んだ飲んだ、飲みました。
新潟の酒、右から

金升酒造:碧   「昭和の面影残る蔵が醸す個性的な味わい」 美味しいです。また買いましょう。

市島酒造:秀松  「酒を醸して220余年 こだわるのはオール新潟」 王紋など高級酒を製造しているが、これは中でも一般向けの安酒。首の所に我が家の家紋「丸にもっこう」が付いていたので買ってみた。ま、そこそこだった。

笹祝酒造:竹林爽風 「目指す酒を共有するために まずは名前から」・・竹林に爽快な風が吹いてくる。実にその通りの酒。一押しです。

黄桜酒造:黄桜大吟醸エアホールドパウチ 新潟じゃねーよ京都じゃん!うめーじゃん!パウチじゃん。捨てるとき簡単じゃん!


2015年9月11日金曜日

おかあさん おかあさん :試作 完成

前に水彩の技法でグリザエルとか書いてしまったのだけど、あれ違っていたかな?って考えて・・グリ・・なんだっけ・・・エグザエルでもないし・・で、インターネットで調べるとグリザイユでした。
要するに色を付ける前に影になっているところを黒に近い色で暗く色付けしておくと、後から色を付けるだけで影がついたように見栄えがする、という便利かつ簡便な技法なのですね。
さて、今日は朝からテレビも関東北部の洪水災害がこれでもかってくらいに報じられており、しばらく釘付けになっておりまいしたが、いい加減見飽きたくらいで部屋に行ってみると出しっぱなしの水彩道具が同情するなら水をくれ~!とばかりに寂しい姿で訴えております。・・しょうがないなぁ。で、水を入れて宿題の絵に色を付けていく事にしたのです。

おかあさん おかあさん :水彩 B3

風景もそうだと思いますが、人物もそこに一人しかいない世界に唯一のモチーフですから似ている人はいるのでしょうが、いたとしてもどこかしら違うのでは?という感覚を覚えてしまうものです。たとえば「誰々のそっくりさん」、イチローのそっくりさんとかイノキのそっくりさんとか双子でも姉と妹とか・・
でもこうして描いてしまって関係者がみて「あ、誰々さんね」と言われてしまうほど似ているとなるとどうしても肖像権の問題が出てきますので困ってしまいます。
だから施設に持っていけば好評化とともに肖像権がらみで『もう描くな!』と言われるのではないかと心配にもなってしまうのです・・・困った困った・・・

2015年9月8日火曜日

最後の春 完成

すこし明るくなりすぎたかもしれない。
も少し手を入れる余地はあるのだが、ひとまずこれで良しとし今日、施設に飾ってみます。
ご家族に見ていただける機会があれば、その時に肖像権の了解を頂いた上で題名も
『 母  最期の春 』
として平塚で行われる「平塚文化祭」10/20(火)~10/25(日)に出展しようと思っている。

母 最期の春 F20:油彩

表題を 『 母 ・・ 』としたのには施設のスタッフが数年に渡りお世話したことで生じてきた、ただのお客様以上の感情を表したいとの想いとともに、ご家族へ寄り添う気持ちの表れを表現したかったから。


タコとポテトのラザーニヤ

昼になるとなぜかイタリアンが食べたくなります。
で、冷蔵庫をのぞくとタコがあるではありませんか。んじゃジャガイモもあるしここはイタリアン定番のタコとポテトのジェノバソース和え、ということになります。
すこしガッツリといきたいのでオーブンを予熱している間にポテトとラザーニアを茹でて・・・完成!
やっぱり昼はイタリアン最高!

2015年9月4日金曜日

居室の写真

居室に小さな写真が置かれている。
母を見舞う娘の写真がそこにあった。
いつもお世話をしているその方の娘さんだろう。カーテン越しにやわらかい光が差し込んでおり、娘さんの顔は暗く沈んではっきりと確認することは出来ないが、母に優しく語りかけていることが伝わってくる。
この写真を絵にしたいと思った。
写真のデーターをご家族に依頼しているが・・・はたして許可を得ることができるかは分からない。
で、待っていてもしょうがないのでとりあえず水彩で描くことにした。


おかあさん、おかあさん 水彩:B3

とりあえずグリザエル技法を用いることにして白黒の明暗を付けてみたのだが・・・
勝手に写真を撮ることがいけないことであるのと同じように、勝手に絵を描いてもいけないのだろう。だからご家族の許可が得られなければ破いて捨てるというのが道理だろう。
先日描いた最後の春も同じだと思う。いずれあの作品もご家族に見せたうえで処分するかどうか決めようと思っている。
素人の日曜画家に描いてもらいたいと希望する人も少ないと思うから。

2015年9月1日火曜日

越後妻有 大地の芸術祭(3)

暗闇に目が慣れるまでしばらく待たされた後、さらに階段を上って真っ暗な闇を見下ろす場所に案内された。
そこには薄ぼんやりとほのかな光が三か所ほど闇の中に沈んでいる・・・そして・・・なにか得体の知れないものがその光のどこから湧き上がってくる・・・が、再び闇に紛れてしまう。。
なにか・・・それを知ろうと凝視するのだが・・わからない・・

すぐに分かってしまうものなら芸術にはならない。じーっと見つめ、考えても答えが見つからない。。それが芸術なのかもしれない。
写真は撮れなかったが大巻伸嗣さんの「影向の家」の強烈な印象が心に残った。

モグラの館

モグラの館も印象に残った場所の一つ。
地上の現在があるのも地中のそれがあるから成り立っている。そしてその地中・土や成分を使って芸術を作り上げていく。面白い。

最後の春:油彩 F20

さて、芸術祭の印象を胸に秘めながら自分の作品にも手を加えなくては。
6月に亡くなった施設の方の絵を描いている。その方の最後になる春の一場面を自分なりに描いていますが、こうして写真を貼りつけてみると、まだ生き生き感に欠けるし、身に着けているものにもう少し手を加えた方がよさそう。