2017年1月27日金曜日

アドバイス

クライミングは難しい。
しかし、それ以上にアドバイスは難しい。
その人の力量を知り、体の動きを知り、適切なアドバイスをしていく事ほど難しいものはない。

あらゆる考え付く方法を伝授してそれを落ちずに登りきることを目指す。それがクライミング時のアドバイス。そのアドバイスに対して本人は「いいえ、ここは私のやり方で・・」と自分の考えを貫く。
あれやこれやアドバイスしても一向に議論は進展せぬまま、時間だけが過ぎ、最終的には「それだったら犬でも登る!」と捨て台詞も飛び出す始末。
いやいやアドバイスほど難しいものはない。

しかし、自分のアドバイスにもいささか問題があるのかナ、と思ってもいる。
そうなのだ、普通の考えなら設定者がわざわざカンテ側までクライマーを呼び込んでヒールフックしてここで休んでネと優しい考えで作った課題に対し、そこまで行くことが「できんのじゃ~~!」と叫んでいる本人。
そしてそこまで行くくらいならと、設定者の休憩ホールドを飛ばして登ってみたら行けたことがあるから(もちろんその前にテンションをかけているのだが・・)と、持論を曲げようとしない。

ごもっともな理由だと思う。
そもそも足を上げることが出来ず、いつも伸びきった状態でクライミングをしており、「も少し足を上げて・・」などど言おうものなら「言わなくていいです。私は私の・・」と返されてしまう。
普通のムーブが出来ない。
だから普通に考えてアドバイスしてもどうやらだめらしい。受付けられない。体がそういうふうに動かない・・らしい。


思えば自分も人のアドバイスを素直に受け付けてそれをサラリと実行することができただろうか?
クライミングにしろ社会生活にしろ・・である。
なんにしても行き詰ることはある。その時に周りのアドバイスを実行しでサクッと解決してきたろうかと思うとはなはだ疑問だ。
アドバイスとは単に他人が有効だろうと考えた方法であって自分にとっては選択肢の一つでしかない。だからなんとか別な方法を自分なりに考えて、最終的に手詰まりになったときに・・んじゃやってみるか・・となる。無関係な他人のアドバイス一つより自分の考えた99の方式の方が絶対にやるべき価値があるのだ!


アドバイスに対してグチで返すT尾さん

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